ゲストとホストが楽しみ、共有する場 「PBO カクテル&バーフェスタ 2019」開催

錚々たるレジェンドたちの競演

 NPO法人プロフェショナル・バーテンダーズ機構(PBO、山野井有三チェアマン)は8月25日、「PBO カクテル&バーフェスタ 2019」を開催した。このイベントは、PBOが春に行なう「全国バーテンダーコンペティション」に対して例年夏から秋に行なわれているもので、5回目となる今年は東京・錦糸町の東武ホテルレバント東京に会場を移し規模も拡大して実施。会場には1000人ほどのバーやカクテルの愛好家と関係者が詰めかけた。
 会場の四方をサポートメンバー(賛助会員)による酒類や飲料、バー用品のブースが囲み、中方では口の字型の2カ所のカウンターでカクテルが振る舞われた。14時開始のイベント冒頭はPBO会員によるスタンダードカクテルがあり、15時を過ぎるとコンペティションが始まった。PBOの北海道、東北、中部、中国・四国、九州、沖縄の6エリアが地域素材を使った「ファーム・トゥ・グラス」で競う一方で、8人のバーテンダーによる「オリジナルカクテルコンペティション」も開催。これらがいわゆる競技会とは異なり、来場者が試飲して気に入ったカクテルに票を投じる形式で進行していく。ここには7月に行なわれたヘネシー カクテルコンペティション 2019優勝者の野間真吾氏の姿も見られ、この大会でも見事に優勝を勝ち取った。さらに夕刻に入ると、今年のPBO最優秀バーテンダー(MVB)であるBar Roberta(広島・竹原)の堀内信輔氏や、山野井チェアマン、松本徹ヴァイスチェアマンなどPBO理事たちがこの日に向けたオリジナルのカクテルを。さらに上田和男氏、佐藤謙一氏、宮内誠氏、北村聡氏のエグゼクティブ・スペシャリスト四氏が登場し、スタンダードカクテルを作り始めるとカウンターはバー愛好家にとっての垂ぜんの的となった。

顧客参加型の雰囲気が、協賛メーカーにも好評

「Lets’ enjoy cocktail world カクテルの世界を楽しもう」とテーマ付けされた今年のイベントは、カウンターに注目が行くばかりではない。サポートメンバーのブースにも一般の来場者が興味を持って足を止め、メーカーなどの担当者も消費者との接点を楽しんでいた。また、樽からシェリーをくみ出してグラスに注ぐ際の柄の長いひしゃくを使う「ベネンシア」の体験コーナーや、フレア・バーテンディング体験、そして一般的なシェーキング体験など、顧客が参加する、顧客とともに過ごすことに主眼を置いたアクティビティーがそろっていた。
 会場内のいたるところで、来場者とバーテンダーがともに楽しむ様子が見られた。PBOが行なう「カクテル&バーフェスタ」は顧客参加型のイベントとして位置付けており、バーテンダーや酒類・飲料メーカー、インポーターとの接点が多く設けられている。これまでも、同会のエグゼクティブ・スペシャリストによるセミナーや著名なウイスキーメーカーとの対談など、業界人も一般の愛飲家も高い関心を示すコンテンツを提供してきた。
この数年、バーテンダーイベントが酒類・飲料のマーケティング施策の一つとして定着したことで、カクテルコンペティションの機会は大きく増えた。売り手への動機づけとなるこうした活動も結構だが、売り手と飲み手が時間と価値を共有するための、双方が歩み寄るスタイルの展開にも着目してみると、また一つ異なる道筋と出口が見えてくるのではないだろうか。