Cocktail

ミクソロジーと創造性の行く先。「Cocktail Super Ball」が伝えたかったもの

創造とはなにか。 テーマに込められた「Pass the Button」のメッセージ

 主催した南雲氏は「Pass the Button」をイベントのテーマとした。ゲストのバーテンダーをはじめとした創造者にとって、おのおのが確立した技術や信念が込められた作品を次世代へのバトンと捉えたという。
 メインカウンターでもカクテルで魅了したオーセントホテル小樽(北海道)の野田浩史、Bar Oscar(福岡)の長友修一氏は、パネルディスカッション「バーテンダーの育成とリーダーシップ」でも登壇。バーに求められるホスピタリティの変化に伴う、求められるバーテンダー像の変化に触れた上で、ファシリテーターを務めた南雲氏の鋭い視点に呼応するようにそれぞれの育成への取り組みや考えを述べた。バー業界の未来について「ソムリエやメートルドテルのように、国賓来日の際に召集される存在となるように、ホスピタリティを育てていく」(野田氏)、「今日の日本のバーやバーテンダーへの評価があるのは過去のおかげ」(長友氏)の言葉に、この日のテーマの中に「パスするバトンがどこから来たものか」も南雲氏が踏まえているように見えた。
“Mix + Logic”すなわち論理性を持った調合・調製を追い求めたカクテルとミクソロジー。南雲氏らが自ら切り拓き、過去や異業種からも知と技をミックスさせてきた。その取り組みや姿勢そのものが、この日集まった創造者たちにとってのミクソロジーであり、次世代と言わず現代に伝えたい概念なのだろう。

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