Cocktail

ミクソロジーと創造性の行く先。「Cocktail Super Ball」が伝えたかったもの

 国内外で活躍するバーテンダーとミクソロジスト、バリスタや料理人などクリエイターが集うカクテルイベント「Cocktail Super Ball」が7月14日、東京・銀座のPLUSTOKYOで行なわれた。世界チャンピオンをはじめ過去に国内外で行なわれたコンペティション実績豊富なバーテンダーや、豊かな創造性が評判のミクソロジストが出演し、おのおのが得意とするカクテルを振る舞ったこのイベントは600人を超える来場者で賑わった。

現代の名バーテンダーが続々とメインカウンターにカクテルを求める列

 メインカウンターの熱気がこのイベントを象徴していた。バーテンダー世界大会「WORLD CLASS」2011年優勝者の大竹学氏は、勤務するパレスホテル東京の伝統のマティーニを提供し、フレア・バーテンディングの第一人者であり近年ではミクソロジーやノンアルコールジンの開発にも注力する北條智之氏は、液体に炭酸を含ませるカーボネイトシェーカーによる「ジントニック・メルセデス」を披露。「WORLD CLASS」における初めての日本代表であり、ザ・ペニンシュラ東京では若手バーテンダーたちのチームビルディングでも実績著しい鎌田真理氏によるノンアルコールカクテル(モクテル)「Spicy Apple Sour」にも来場者が手を伸ばした。
 カウンターでの協奏は続く。Bar K(大阪)の藤井隆氏と奈良ホテルの宮﨑剛志氏による「WORLD CLASS」日本代表の競演。ハーブリキュールに特化したバー(Bar Elixir K)や関西初のジン専門バー(Bar Juniper、ともに大阪)の川崎正嗣氏による「Caesar Smash」ではボタニカルの芳香が漂い、the Bar nano(札幌)の富田健一氏は北海道産のブルーチーズとホワイトチョコレート、ラムによるカクテルで関心を集めた。
「BAROSSA cocktailier」(岐阜)の中垣繁幸氏の作品には、この日一番長い列ができた。会場には一般消費者の姿も多かったが、来場者の多くが岐阜でしか味わえないカクテルの価値を心得ている様子だ。中垣氏と親交の深い、D. Bespoke(シンガポール)の金高大輝氏による焼酎によるマンハッタンも大きな存在感を放っていた。
このほか、フレッシュフルーツやハーブを用いて日本におけるミクソロジーの初期を作った北添智之氏のカクテル「グリルドトマトマティーニ」や氏が展開したBar RAGEグループによるミクソロジーカクテルはメーカーブースでも人気が集まり、海外のカクテルブックにも掲載されたTHE SAILING BAR(奈良)の渡辺匠氏の「Takumi’s Aviation」など、それぞれによる、通常営業と変わらないクオリティーのカクテルが会場を彩った。

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