ルイ13世がNFC搭載の「スマートデキャンタ」を発表

 フランスのコニャック「レミーマルタン」(Remy Martin)の最上級キュヴェである「ルイ13世」(Louis XIII)が一つの転換期を迎える。

1874年に誕生して以来、すべての原料にグラン・シャンパーニュ産のブドウを用い、1200種類の原酒をブレンドしたプレステージ・コニャック。その熟成は100年を超え、4世代にわたるセラーマスターによって創り出される。常に市場の最上位に君臨するコニャックに、最新のデジタル技術が搭載されるというものだ。

デキャンタ所有者によるメンバーズクラブ、専用サービスの提供。個体識別とユーザーのソサエティ化進める

「スマート・デキャンタ」と名付けられた新しいルイ13 世は、デキャンタ(正確にはコルク栓)にNFC(Near FieldCommunication /近距離無線通信)技術が搭載されたもの。同じくNFC に対応するスマートフォンをかざすことで、ルイ13 世の専用サイト「ルイ13世ソサエティ」にアクセスできる。このソサエティは、デキャンタの所有者が会員登録することで専用のコンテンツやサービスが提供されるメンバーシップクラブとして機能するほか、世界のどこでルイ13世が飲めるか、またユーザー自身がどこで楽しんだかという記録をすることもできる。

 また、デキャンタや専用グラスへの刻印、さらに既存会員であるメンバーがルイ13 世を贈答するときに、贈られた者がNFC をスキャンするとメッセージが表示されるというサービスも可能になるという。

「開封する喜び」を担保する つながる喜びとセキュリティー

ヴァンサン・ジェレ  ルイ13 世アジア・パシフィック統括ディレクター
ヴァンサン・ジェレ  ルイ13 世アジア・パシフィック統括ディレクター

 スマート・デキャンタのもう一つの特徴は、開封によってアクセスを可能にしていることにある。デキャンタのキャップシールをはがすことで初めてNFC が機能するというものだ。

「デザインやコニャックそのものの美しさや輝きも魅力的だが、エレガントな香りが解き放たれる瞬間の喜びというものもルイ13世は大切にしたい」
 醸造や熟成など、原酒の生産に携わっていたというルイ13世アジア・パシフィック統括ディレクターのヴァンサン・ジェレ氏の言葉には、パッケージはもとより、ブランドの根幹はコニャックそのものにあるという信念が感じられる。輸入・販売するRÉMY COINTREAUJAPAN ㈱の宮﨑俊治社長は、「ルイ13 世はクラシックなコニャックだが、オリエント急行や豪華客船ノルマンディー号、コンコルドにも採用されるなど、常に時代の先端を行こうとするパッションにあふれている」と語った。

 NFC チップを搭載したデキャンタは10 月1 日から出荷予定(希望小売価格34 万円+税)。これを機に外箱(コフレボックス)も刷新される。個体識別もされるこのデキャンタはプレステージ商品におけるセキュリティーの在り方にも一石を投じることになるだろう。通信技術を伴わせたボトルによる、ユーザーとのかかわり方の変化やユーザー同士のコミュニティーづくり、さらに商品そのもののトレーサビリティーやセキュリティーの強化など、作り手と売り手、飲み手の関係性のさらなる進化に期待したい。